受診について

皆さんは病院選びはどうしていますか?

ネットの口コミ?友人の評判?

病院のサイトでの解説を読んで?

今の世の中は情報に溢れているので、どこそこの病院は〜に関して有名な先生がいるなんて情報はすぐに見つかると思います。

 

 

①果たして、その情報はどこまで正しいのか?

②情報が正しいとして、実際は、、、

③結局のところ

 

  ①果たして、その情報はどこまで正しいのか?

ネットの口コミであれはそこの病院を実際に受診された方が、どうであったかということを記載しているので安心かも?と思いがちですが、ネット社会はなりすましで書くことも可能です。極端に評価されているところはむしろ注意が必要かもしれません。(もちろん素晴らしい先生がらたが大半です。)周りの口コミは信用問題もあるので、以外に良いのかもと個人的には思っています。また僕自身が真面目に診療をおこなっていると、そういった友人の口コミを聞いて受診する等はよくあります。冥利に尽きるとともに

 人間同士ですから相性もありますので、合わなかったという情報も、具体的にどう合わなかったのかに注意するし、自分の性格だったらと想像するのもいいですね。

 病院のサイトにこんな治療ができますよ。または病気そのものの解説をしているサイトを認めます。こんな治療ができる系のものは、その治療を積極的に売り込みたい、その対象の患者さんに来てほしいということなので、当てはまるのであれば受診してみる価値はあるかもしれません。しかし病気そのものを解説しているは気をつけたほうが良い場合があります。それはその分野の情報を満遍なく載せているだけで、実際はそれほどやっていない場合です。

 これは受診されても専門のところに紹介されるだけでなく、最悪自分のとこで何とかしようとして患者が痛い目をみる可能性も否定できません(そこまで酷い病院はほとんど無いでしょうが)。

 

②情報が正しいとして、実際は、、、

 評判が良い、自分にあいそう、、、であれば一度受診されることをお勧めします。実際受診しないと本当のところはわかりません。

 合わなければ変えられるというのは日本の医療の良いところです。

 英国ではかかりつけ医を通してで無いと大病院は受信できず、また実際受診し検査するまですごく時間がかかる、といった話はこの記事を読んでおられる方々は目にしたことがあると思います。

確かに、いつでも自分が望むところにすぐに受診できることは素晴らしとおもいます。

 しかしながら、こういったアクセスの良さが、逆に待たせてしまうという弊害を生んでいるのも事実です。

 基本的にはかかりつけの開業医先生に受診し、必要な場合に専門の病院に紹介というかたちが、もっとも効率的で患者さんの負担も少ないかと考えます。

 

③結局のところ  

 患者さんの方も、「大病院で診てもらうと安心だ。」といったブランド信仰があると思います。 

 例えば僕が脳卒中になったら、もしくは虫垂炎から腹膜炎となって手術をしなくちゃいけなくなったら、、、

僕は絶対に大学病院では手術しません!

それは

このような一般的な治療では大学病院の良さが発揮できないし、手術が非常に上手な先生は一般病院に隠れて?いるからです。 

  確かに僕の分野で言えば、例えば脳腫瘍、特に腫瘍のある場所が言語や運動を司る場所に近いとか、子供の脳腫瘍とか、特殊な治療や、いろいろな科の先生が寄り集まりチームとして治療を行わなければいけないような症例は大学病院等の大病院でしかできないことはあります。でも一般的な治療であれば、中もしくは小規模な病院、はたまた開業医でもできますので、わざわざ大きなとこに集まる必要性は全くありません。

 

まあ、安心を得るという意味では好きなとこに行くというのは理解できますので、僕からの推奨と言いますかお願いすることしかできませんが、今後このようなフリーアクセスな状態は何らかの形で規制される方向になって行くのではないでしょうか。

そのほうが患者の実際の負担も軽減できるので良いことと考えます。

といったところで本日は締めくくりたいと思います。